室長日和  2010・6・15号/奏玲通信

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室長日和  2010・6・15号

私が鍼通電療法をやめた理由 (その2)

 かなり前の事ですが、私も鍼通電療法を行っていたことがあります。患者さんにも用いていたし、自分にも治療をしていました。それを続けていて、次のことに気づくようになりました。

・鍼通電の後に、痛みがとれたところの皮膚を触ってみると、潤いが無くなり、冷たくて、生気が失われたような感じがした。

・治療後に緊張は取れるけれど、筋肉がたるんで、本来の筋肉のしなやかさや力強さが失われた。

 治療を受けた患者さんは「おかげさまで痛みはとれましたけど、あの治療の後は気が抜けた感じで、家に帰ってからぐったりして寝てしまいました。」と、おっしゃる方が少なくありませんでした。そのような治療を続けていて私は次のようなことを思うようになりました。

 鍼通電療法は、身体にストレスをかけて、感覚を麻痺させているのではないか」

 「神経を強く刺激することによって、本来の神経の働きを衰弱させているのではないか」

 「筋肉に強いストレスをかけて、筋肉が本来持っている力を抑え込んでいるのではないか」

 「刺激が強すぎて、身体の気が抜けてしまうのではないか」

そんなことを思っていた頃に私は、「経絡治療」に出会いました。

 「生命の誕生の時に肉体に命を吹き込むもの。死の瞬間に出て行くもの。」そのような生命エネルギーの存在を前提として、古代ギリシアのヒポクラテスも、古代インドや中国の医学もホリスティック(全体観的)な医療を行っていました。

 現代西洋医学以外の世界各地の医術は、生命エネルギーを利用した治療方法をあみ出してきました。そのエネルギーを例えばインドでは『プラナ』、中国では『気』と呼んでいます。現代の日本でも、気を補い調えることを目的とした経絡治療において、ホリスティックな伝統が受け継がれてきています。

 経絡治療でも、鍼通電療法でも、身体の痛みが和らぎ、筋肉の緊張やコリはゆるみます。でも、私が日々の臨床で「身体が温まりました。」「背中に羽が生えたように身体が軽くなりました。」「気持ちがとても落ち着きました。」という患者さんの声を聴くことが出来るようになったのは、経絡治療を行うようになってからです。

 私の治療室には痛みやコリだけではなくて、「風邪を引いた」「胃の調子が悪い」「生理が不規則」「気分が落ち込む」…など、様々な症状の方が来られます。このような症状に対しては、気を補い経絡の流れを調えて、自己治癒力を高めることが必要なのです。

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