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室長の健康アドバイス (奏玲通信2012 初夏号)

目的は自然治癒力を高めること

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 私は鍼をする前に患者さんの手首の脈を診ます。これは脈診というもので、東洋医学の伝統的な診察法です。脈診は、脈が速いか遅いかだけではなく、血管が硬いか柔らかいか、太いか細いか、たるんでいるか引き締まっているか、浮き上がっているか沈み込んでいるか、拍動が強いか弱いか等々、いろいろな側面から観察します。

 手首の脈は全身の気の流れを投影するので、気の流れがどのような状態であるのかを脈診で知ることができます。例えば、脈が硬いというのは気の流れが滞りがちなこと、脈が弱々しいのは気が不足していること、脈がたるんでいるのは気が体の外に漏れ出ていることを意味しています。脈の状態に応じて、どこの経穴(いわゆるツボ)にどのような方法で鍼をするか決めてゆきます。

 鍼の先端が尖っている理由は、皮膚を貫いて刺し通すためだけではありません。鍼の先端には気が集まります。鍼先が細く鋭利であればあるほど、それだけ収れんして濃厚な気が集まります。経穴は皮膚の表面にあるので、体内と対外との気の出入口になっています。経穴に鍼先を接触させると治療者と患者さんとの間で気が交流し合い、気の流れの状態が変わるので、脈の状態も変わります。鍼を用いて不足している気を補ったり、不必要な気を取り去ったりして、体を流れる気の過不足を調整します。気の不足や滞りが改善して、硬くて速い脈が柔軟で落ち着いた脈になるなど、脈も健康的な状態になります。

 脈の状態が良くなるというのは、全身の気が調和し自然治癒力が高まることを意味しています。鍼で神経を刺激して痛みの感覚を麻痺させるとか、筋肉を強く刺激して緊張を取り除いていくという目的ではなくて、鍼は気の流れを調和させて自然治癒力を高めるために用いるのです。

 治療の最後に再度脈診をして、脈が良い状態になっていることを確認して治療を終えます。

治療の終わりは治癒の始まりです。

 

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