2017年4月/奏玲通信

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2017年4月

原気(げんき)を元気にしましょう  (奏玲通信2017 初夏号より)

2017・4・30若葉の桜 (縮小).jpgclover治療室前の桜の木もすっかり若葉色ですclover レノもごきげんです。

☆☆☆室長の健康アドバイス☆☆☆ 

「原気(げんき)を元気にしましょう」

 一流のスポーツ選手は、本番に最高の能力が発揮できるための呼吸法を身につけています。多くの治療家は癒やしの力を高めるために腹式呼吸をして下腹に気を集めます。現代人は胸の筋肉だけを使って浅い呼吸をすることが多く、浅い呼吸をしていると全身の気の流れにむらが生じてきます。幼い子どもは深い腹式呼吸を自然にしていますが、社会経験の中で感情を抑制するようになると浅い呼吸が多くなってきます。

 東洋医学においては、肺(呼吸器系)の働きの弱まりは憂うつや悲しみが現れる原因の一つと考えます。背を丸めて胸を落ち込ませて浅い呼吸をしていると、人は憂い悲しみを感じやすくなるものです。現代人の呼吸の浅さというのは、自分ではコントロールできない社会において満足感が得られずに不安を感じていることと関連しているのではないでしょうか。

 「元気ハツラツ」とか「お元気ですか」などの語源は、東洋医学で言うところの「原気(げんき)」に由来します。原気とは、この世に生を受けた際に親から受け継いだ先天の気と、空気や食物から作られる後天の気とが混ざり合ってできるもので、生命活動の原動力となります。原気は下腹の中央部分の丹田(たんでん)に集まり、気の通り道である経絡をめぐって全身に活力を与えています。原気が旺盛な人は下腹に力があり充実していて、筋骨や内臓や九竅(きゅうきょう=目・耳・鼻・口・尿道口・肛門の九つの穴)が力強く働きます。原気が衰えている人は下腹が軟弱で、動きが弱々しく、疲れやすくて冷えやすく、病気にかかりやすくなります。

 横隔膜を大きく動かす腹式呼吸をすると、丹田の原気が活性化して全身に気がめぐりはじめます。日常生活の中で、例えば昼休みとかお散歩中とか何かのついでに腹式呼吸をしてみましょう。背すじを伸ばして、ゆっくりと息を吐ききってお腹をへこませます。「呼」が吐くこと、「吸」が吸うことで「呼吸」ですから「呼(吐く)」が先です。ゆっくりと長く心を込めて吐くことが大切です。そうすれば吸うことを意識しなくても自然にお腹がふくらんで空気が入ってきます。息を吐く時には副交感神経が活性化するので、心と体はリラックスモードに変わります。歩行のリズムに合わせて「4回口から吐いて2回鼻から吸う」というように吐く方を多くします。また、口笛を吹くように口をすぼめてしっかり吐き出すと、肺がすみずみまで広がり効率的に酸素を取り込むことができます。

腹式呼吸の習慣を身につけて、加えて鍼灸治療で気の流れを調えてあげれば原気がさらに元気になっていつも健やかに生活できるのです。

 

 

 

今日はプチ研修会でした

 

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 今日は4名の鍼灸師が集まって、私の治療室で研修会が開かれました。テーマは「 鍼の刺激でコリを取るのではなくて、鍼で気の流れを整えることにより、患者さんの自己治癒力を高めて、自然にコリがほぐれてゆくというような治療はどうすれば可能か」 そういう技術研修をしました。

 一人の方に患者さん役になってもらい、脈の変化やお腹の様子などお互いに感じながら進めていきます。

 同じ患者さんでも状態は常に変化しているので決まったやり方で対応というのはあり得ないのです。

 レノも先生方の足元で参加…というかcoldsweats01

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気の光

 

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 夜中にまぶしくて吉本ばななさんが目を覚ましたら、いっしょに寝ていた猫が光っていた。これは現実のこと?それとも夢の続き?そんな議論はどうでもいいことです。光る猫にいやされて気持ちがやすらぐ。そういう心の奥底からわいてくるものこそ大切にしたいものです。     

~~~~  そういうすごいことに比べたら、お金のことだとか人間関係の悩みに時間を割くことがもはや冒涜に思えてくるくらいだ。こんなふうな奇跡が毎日待ち構えているのに、見ようともせず耳をふさぎ、あえて苦しんでいるのが人間というもの。  夜中の猫 : 吉本ばなな著「イヤシノウタ」新潮社から引用  ~~~~

 健康とは、光り輝くことだと思います。レノが私に笑いかけたときにレノの頭や背中から無数の光の玉が飛び出したり、治療した後の患者さんの体が光に包まれたり、そんなふうに、命あるものは光を放ちます。でもその光は、網膜で感知できる可視光線とは異なるものです。  私は20年以上前に網膜の病気で失明して、今は光を感じることができません。部屋の電灯が着いているのか消えているのか、電灯に目を近づけて電源を入れたり切ったりしても全くわかりません。網膜が光を感知できないのだから視界は真っ暗闇だと思うかも知れませんが、意外にも私の視界は光に満ちあふれています。私が見ているその光というのは、外界の光とは無関係なもので、病気で変性した網膜が無秩序に発している活動電位によるものです。私の網膜から発する無秩序な活動電位が視神経を伝わってゆき、最終的に大脳皮質の視覚野に投射されて光が見えるような感覚が生じます。ですから私が感じる光は、外界からの光とは無関係な幻のようなものなのです。  このような光は、正常な目の人でも感じることができます。例えば、眼を閉じた状態で眼球を軽く圧迫して網膜を刺激すると、光が眼に差し込んでいないのに光の感覚が生じます。あるいは、暗室内で気持ちをゆったりさせていると、雲のような光・小さな星のような明滅・青や緑や黄色などの淡い色彩・格子状の光などが見えることがあります。このような感覚は「眼内閃光」とか「内部視覚」と呼ばれています。  私は失明した当初から光を感じていましたが、それは変性した網膜が発する無意味な幻だと思っていました。こんな光の幻に惑わされていたのでは正確な診断や治療はできないと考えて、治療中はその光を意識から遠ざけるようにしていました。しかし、哲学者の中沢新一氏の著書に出てくる「内部視覚:Entoptic」というものに出会ってから、光に対する私の考え方は変わってゆきました。     

~~~~  タスマニア先住民が描いた図形・旧石器時代の洞窟壁画・ケルト遺跡の文様など、世界中から発見される不思議な模様は、内部視覚から出現してくる光を幾何学的なパターンとして表現したものである。  このような光の模様は、現在ではアマゾン川の奥地の先住民の間に残されていて、彼らは幻覚性植物が誘引する内部視覚において光現象を体験している。  20世紀になると化学的研究が行われるようになり、電気的刺激によって出現する内部視覚の光の模様は、アマゾン川先住民が見る光の模様とよく似ていることがわかった。  アマゾンの先住民や光の模様を洞窟に描いた旧石器時代の人々は、内部視覚の光をスピリット(精霊)とのコンタクトの兆しと解釈し、現代の生理学者たちは視神経を伝わる活動電位だと解釈したのだが、どちらも内部視覚が心の活動の底に触れているという点では一致している。  心の活動の底の部分がスピリットとの接触場所であり、スピリットの力の源泉である銀河の空間だと古くから考えられていた。  (以上、中沢新一著「神の発明」講談社から抜粋して要約)     ~~~~  

 銀河の空間がスピリットの力の源泉であるとするならば、内部視覚による光は生物のエネルギー源である「気」の輝きだとも解釈できるのではないでしょうか。目の内側で発する光を無意味な幻視だとして捨て去るのか、意味あるものだと解釈して現実の生活に取り入れていくのか、解釈次第で光の価値は異なってきます。私の網膜は外側からの光を感知することができないのだから、目の内側から発するこの光は意味のない光の洪水のようなものです。でもその無意味な光をより分けていくと、川底の砂の中から砂金が見つかるように、意味ある光を見出すことができると私は思っています。  その光はいつも治療中に現れてきて、鍼を持つ私の手元に集まり、さらに患者さんの体表を流れてゆき、患部を包み込んで輝きを増します。それを何千回も経験するうちに、幻視や錯覚だとして無視することができなくなってしまいました。アマゾンの先住民や旧石器時代の人々が精霊との交流や銀河宇宙との同化の印だと解釈したように、治療中に見える光は生命の源である気が輝いているのではないかと私は考えるようになりました。  現代社会には、緊張・痛み・苦しみ・憂うつ・無気力が蔓延しています。鍼灸治療により、体を流れる気がより美しく輝くようになれば、リラックス・安らぎ・よろこび・活力がよみがえるものと私は確信しています。

健康とは光り輝くこと

 私は患者さんの手首の脈(橈骨動脈とうこつどうみゃく)に触れて脈診をします。まず治療前に脈診をして、どこのツボにどのような方法で鍼をすべきかを導き出します。治療中も鍼をするごとに脈診をして、その鍼が患者さんの体にどのような影響を及ぼしたかを脈の変化で感じ取ります。そしてすべての治療が終わったら、また脈診をして、心身が治癒の方向へ歩み始めたことを確認します。  

 鍼灸治療の目的は全身の気の流れを整えることにありますが、脈診とは全身の気の流れの状態を診察するために行うものです。病院でも一分間にいくつ拍動するかをチェックしますが、東洋医学的な脈診法では速い遅いだけではなくて、脈が浮いているか沈んでいるか、硬いか軟らかいか、たるんでいるか引きしまっているか、太いか細いか等々、いろいろな観点から脈の状態を観察します。体のどこかに痛みがある場合は堅くて張りつめた脈になり、気分が落ち込んでいたりどこかが冷えている場合は弱く沈んでいて遅い脈になり、カゼをひいて熱がある場合は脈が浮いて速い脈になります。治療を終えて、種々の症状が改善すると、硬かった脈は柔軟に、弱くて沈んでいた脈はしっかりと、浮いて速い脈は落ちついた脈へと変わり、拍動と同期して脈は光を放ち、そして患者さんの体は光につつまれます。私は目が見えないのだから光を感じるわけはないのだけれど、患者さんが健康な状態になると、全身をめぐる気が光り輝くように感じるのです。吉本ばなな著『イヤシノウタ』の「夜中の猫」というエッセイにshine光る猫shineが登場するのですが、それを読んだとき「患者さんの光に似ているなあ。」と感じました。そういうような不思議な光について書かれている本は意外に多いものです。

2017・4・5お花見ふわ1.jpg

我が家の「shine光るかもしれないshine猫」のふわふわちゃん、毎日お花見三昧cherryblossomcherryblossom

2017・4・5 桜の記念撮影

4月5日に毎年恒例の桜と記念撮影。レオ兄ちゃんが応援してくれていたんでしょうか?レノ、いいお顔で撮れました。

お菓子cakeで釣ったり、おもちゃで釣ったりcarouselponyそりゃもう、大騒ぎ…でしたcoldsweats01

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